壁紙のノイズをなくす、そして白を選ばないという正解。

リビング2026年03月/埼玉県/約143㎡
壁紙のノイズをなくす、そして白を選ばないという正解。 - 1

ーー自然光をふんわり受け止める心地よい空間を、プロと一緒に仕立てるまで。

■はじまりはInstagram。「壁紙はいや。漆喰が気になる!」

「壁はクロス(壁紙)がいやだな……」

中古マンションをリノベーションして、新しい生活を始めようとしていたSさん。

住まいのイメージを膨らませようと、Instagramのフォロワーに向けて壁材についてのアンケートをとったところ、選択肢の中にあったのが「漆喰(しっくい)」でした。

それをたまたま見つけたのが、Sさんの友人でもある「しっくい専科」の広報係。

「クロスの質感が苦手。ペンキもいいけれど、漆喰も気になっている……」

そんなSさんの投稿を見て、「ちょうどいま、モニター募集のタイミングだけど、話を聞いてみない?」と声をかけたのが、今回のリノベーションのはじまりでした。

自然素材ならではの柔らかな雰囲気はもちろん、抗菌・調湿・消臭といった機能性にも魅力を感じていたSさん。プロジェクト会議を経て、正式にモニターとして「プロと一緒に塗るお家づくり」にご協力いただくことになりました。

■賢いリノベと、「下地」へのこだわり

Sさんは、原状回復(クリーニングやクロスの張り替え)が行われる前の、費用を抑えた分譲中古マンションを購入されていました。

そのため、お部屋の壁紙には傷みがあり、以前住んでいた方が残した、こんな可愛らしい落書きも。

左:前の住人さんが残した可愛い落書き 右:専用MKシートの施工風景

「このボコボコした壁紙の質感が好きになれなくて……」

そんなSさんの思いに寄り添い、漆喰の仕上がりをより美しく、滑らかにするため、今回はちょっとしたオプション工事を追加しました。

傷みや落書きのある既存の壁紙を剥がし、専用の下地材である「MKシート」をご購入いただき、間仕切り工事の中でクロス屋さんに施工。その上から『ベル・エポック』を塗布することにしました。

完成してしまえば見えなくなる部分ですが、この「下地の準備」こそが、後の美しい空間をつくる大切な土台になっているのです。

■「あえてのペールグレー」が魅せた、想像以上の美しさ

イメージがはっきりしているSさんの理想を予算内で叶えるため、「しっくい専科」の空間設計士・ワッチーも設計アドバイスとして参画。

もともとLDK+和室だった間取りを、広々としたLDKとウォークインクローゼット(WIC)へと大胆に変更しました。

漆喰を塗るのは、玄関から続く広いLDKとトイレ、そしてSさんがご自宅で開くプライベートサロンの個室です。

Sさんからいただいたのは、「なるべく滑らかな表面にしたい」というご要望。

そこで職人さんと相談し、ローラー跡が極力残らないよう特別な工夫を凝らしながら、『ベル・エポック』を塗布していきました。

LDKに選んだ色は、グレーというよりも「白に近いニュアンスを持った淡い色」である「ペールグレー」。

バルコニーの先に広がる緑豊かな景色。そこから差し込む自然光を、ペールグレーの漆喰壁がふんわりと優しく受け止めます。

光を優しく受け止める、ペールグレーの漆喰壁

この「あえて少しグレーが入った色」を選んだことが、今回の空間づくりの大きなポイント!

その仕上がりは想像以上に美しく、施工の確認に訪れたワッチーも広報係も、そして腕利きの職人さんさえも驚き、思わずため息をついたほどでした。

センス抜群のSさんが選んだ「石調の明るい床材」と合わせても、オフィスやスタジオによくある冷たい白壁の空間にはなりません。

漆喰という自然素材が持つ温もりが穏やかに漂う、信じられないほど心地よいLDKへと変貌しました。

■家族で没入する極上のアクティビティ。「プロと一緒にDIYコース」

さて、Sさんの仕事部屋となるプライベートサロンは、ちょっと特別な方法で仕上げることに。

Sさんご夫婦に加えて、お友達家族も参戦!

職人さんにコツを教わりながら、自分たちの手で漆喰を塗る「DIY体験」を実施しました。

漆喰塗りは、コテでも今回のようなローラー施工でも、実は「養生と準備」に工事の半分以上の時間がかかります。

しかもSさん邸は、間取り変更の建築工事を終え、すでに「引越し(入居)済み」の状態。

家具を部屋の中央に集め、床を保護し、空調や照明器具、スイッチなどをひとつずつ丁寧にマスキングしていく……。

「DIYをやりたい!」と意気込んでも、初めての方にとって一番ハードルが高く、心が折れやすいのが、実はこの準備工程なのです。

住みながらのDIYで一番ハードルが高い「養生」。面倒な準備と施工の指導をプロの職人にお任せできます

そこで今回ご提案したのが、しっくい専科独自の「プロと一緒に施工するコース」。

面倒で難しい養生や家具移動、そして塗り方のレクチャーは、プロの職人さんにしっかりお任せ。

参加する皆さんには、一番楽しい「塗る体験」を安心して味わっていただける、ちょっと贅沢で“おいしいところ取り”のプランです。

LDKは壁のみの施工でしたが、このサロン部屋は、なんと天井もDIYで塗装!

3歳と5歳の小さなお子様たちも一緒に参加しましたが、驚くほど夢中になってローラーを転がし、完全に漆喰塗りの世界にのめり込んでいました。

3歳と5歳のお子様もローラー塗装に夢中!

休日に家族でテーマパークや旅行へ出かけるのも素敵です。

でも、自分たちがこれから暮らしていく家を「家族みんなでつくる」という時間は、それとはまた違う特別な体験。

塗った壁を見るたびに「あのとき、みんなで塗ったね」と思い出せる。そんな時間そのものが、家づくりの大切な思い出になるのではないでしょうか。

気さくな職人さんから直接コツを教わりながら、みんなでワイワイと。価値のある豊かな休日の過ごし方です

■「焼肉パーティー」で実感した、漆喰のチカラ

施工後、Sさんから「しっくい専科」に、こんな嬉しいエピソードが届きました。

「私たち、焼肉パーティーをするのが好きなんです。新しい家でも早速やってみたんですが、今までの家だと2、3日はなんとなく匂いが残っていたのに、漆喰を施したLDKでは翌朝には匂いを感じなかったんです!」

美しい空間をつくるだけではなく、暮らしの中で気になる匂いや空気を整えてくれる漆喰の力。

実際に暮らし始めてから、その魅力を体感していただけたことは、私たちにとっても嬉しい出来事でした。

そして今回のリノベーションで生まれたのは、美しい空間だけではありません。

家族や友人と一緒にローラーを握り、自分たちの手でこれから暮らす場所をつくる。

「プロと一緒に塗る」というかけがえのない体験も含めて、この感動をもっと多くの方に届けていきたい。

「しっくい専科」メンバー一同も、改めてそんな思いを強くしたSさんのお家づくりでした。

S様、これから先も、この心地よい空間で、ご家族との素敵な時間がたくさん積み重なっていきますように。

✎ この記事を書いた人 しっくい専科 広報係 & 空間設計士:ワッチー

施工詳細

施工概要

施工日時
2026年03月
施工期間
2.5日間
施工エリア
埼玉県
施工面積
約143㎡
漆喰の種類
ベル・エポック
カラー
ペールグレー 他

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